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タイトルから「億」が強調されていたため、富裕層向けの本か思いましたが、とんでもなかった。
今流行りのFIREを目指している人はもちろん、資産形成を1から勉強したい人にもオススメです。
お金の話しだけではなく、「健康」や「時間」に関する内容もあるため、人生を豊かにしたい人にも是非読んでいただきたい。そんな本になっています。
本書「億までの人 億からの人」は、ゴールドマン・サックスに17年間勤務した田中渓さんが数多の富裕層との関わりから学んだ内容を解説した1冊です。
本書は、特定の銘柄や投資手法を推奨するような本ではなく、富裕層の考え方や哲学、習慣を学び、読者自身のマインドを‘’富裕層‘’のそれへとシフトさせることを目的としています。
著書によると、多くの富裕層は特別な才能に恵まれた訳ではなく、‘’誰でもできること‘’を圧倒的にやりきる普通の人々なんだとか。
本記事では、日頃から忙しいビジネスパーソンでもすぐに実践できる内容を本書の中からピックアップして解説していきます。
1.富裕層の思考
1-1給与以外の収入ゼロ=ハイリスク
1日は皆平等に24時間しかありません。時間の切り売りだけでは限界があります。
そのことを‘’お金を稼ぐ人‘’はみんな知っているんです。
著者がゴールドマン・サックス時代に関わってきた富裕層はみんな‘’資産運用‘’をしており、誰一人として貯金だけしている人はいなかったそうです。
‘’収入が給与のみ‘’のリスクとしては、大きく2つ。
1つは、収入が会社からの給与のみの場合、勤めている会社が倒産したり、自身の心身面のトラブルで働けなくなった場合、収入がゼロになることです。
2つ目は、インフレ耐性がないことです。
インフレによって物の値段が2%上昇した場合、相対的にお金の価値が下がります。
例えば、今まで100円で買えていたものが、102円出さないと買えないということは、実質的にお金の価値が下がっていることを意味しています。

人が働く時間には限界があるけど、お金は24時間休まず働いてくれるから、お金に働いてもらった方が良いね!

お金に働かせるのも良いけど、あなたもちゃんと働いてください。
1-2「お金が貯まったら投資に回す」では稼げない
お金を増やそうと思ったとき、「投資をしよう」と考えるのは、富裕層も同じ。
では、何が違うのか…。
それは、富裕層は「お金が貯まったら投資をしよう」という考え方をしていません。
多くの人は、日々の生活が最優先で、「お金が貯まったら投資をしよう」と考えます。
マーケットは刻一刻と状況が変わり、魅力的な投資機会も数多く訪れる中、「お金が貯まるまで投資の機会を待つ」という考え方は、お金を増やす機会を逃してるだけなのです。
まずは、給料から投資に回す金額を設定し、余った分で生活する。
これができれば、お金はみるみるうちに増えていきます。
1-3優先すべきは‘’スピード感‘’
富裕層が特に大事にしていること。それは、‘’スピード感‘’です。
仕事においても、投資においても全ては‘’スピード感‘’が命。
日本人は特に、周りの目を気にして、‘’質‘’を意識しすぎる傾向があります。
そのため、始めるまでに色々考えすぎて、結果として機会損失になる。
致命的な失敗でなければ、失敗しても良いのです。
失敗の積み重ねで判断の精度を上げていけば良いだけ。 ‘’間違えたら軌道修正‘’を繰り返せば、長期的に成長を見込めます。

投資においても、間違える⇒軌道修正を繰り返せば、長く投資を続けることができ、結果として大きく資産を増やすことができる!
2.富裕層が知っている‘’お金の哲学‘’
2-1今すぐ少額から投資を始める
投資本やYouTube等で脳内シミュレーションは完璧なのに、実践をしないのは良くありません。
お金を増やすために動き、経験値を積む方が賢い時間の使い方。
投資は、「今すぐ」「少額から」スタートした方がベターです。
「今すぐ」始めた方が良い理由は、富裕層の思考と自分のマインドを同じにすること。
「お金が貯まったらはじめよう」という意識ではなく、「お金を増やすために今すぐ始める」という考え方がお金を増幅させます。
考えているだけでは、いつまで経ってもお金持ちにはなれないということです。
富裕層と同じ行動を取ることで、富裕層のそれに近づきます。
「少額から」始めた方が良い最大の理由は、’’経験’’を積めること。
勝つこともあれば、負けることもあるのが投資の世界です。
しかし、投資初心者にとって目の前の勝ち負けよりも大切なことが、経験値を積み上げることです。
例え負けたとしても「なぜ失敗したのか」「どうすれば勝てるのか」など、自分で考えて投資と向き合うことが、経験値として残ります。
少額ではじめれば、仮に損失が出た場合でも、被害が最小限で済むのもいいところなんです。

赤ちゃんだって、歩き方を勉強してから歩き出 すわけじゃなくて、何回もミスを繰り返して、上手になっていく。まずは始めることが大事ってことですね!
2-2手数料の罠には気を付けて
投資をはじめて儲かったとしても、元手の資金が少額の場合、そこから手数料を引かれると残ったお金は意外と少ない…となることも少なくありません。
金融商品を購入するときにかかる手数料、金融商品を保有している間ずっとかかる手数料、金融商品を売却するときにかかる手数料等、様々な場面で手数料がかかります。
だからこそ、手元により多くのお金を残すために、いかに手数料を低く抑えるかが重要です。
「投資の専門家があなたの代わりに資金を運用、管理します」という投資信託も同じコンセプトとなっており、かなりの手数料がかります。
一方で、投資信託と似た性質を持つ’’ETF’’はネット証券で株式と同じように自分で購入できます。
購入時や売却時の売買手数料、信託報酬はかかるものの、売買にかかる申込手数料や信託財産留保額はETFではかからないため、ETFの方が手数料がかからないことが多いです。
このように、同じようなタイプの投資をした場合でも、余計に手数料がかかるものもあるということは知っておくべき。

合言葉は、「人がいるところに手数料あり」。銀行や保険の窓口には必ず人がいます。
そういった所で金融商品を購入すると高い手数料を払うことに。
投資するなら、自分でネットの証券口座を開こう!
2-3金融リテラシーがない=損をする
今の時代、金融リテラシーを身に付けるのは必須です。
お金のプロに任せるだけでなく、自分でもお金の知識や正しい判断力を持つことは欠かせません。
著者曰く、昔の必須のたしなみだった「読み・書き・そろばん」は今では、「金融リテラシー・英語・プログラミング」となっています。
この3つが身に付いていれば、国際的に活躍でき、金銭的にも豊かになる可能性が高く、時間と場所に捕らわれることなく生きていけます。
特に金融リテラシーは日本の教育で必ず学んでほしいことですし、金融リテラシーが欠けていると損をしたり詐欺に遭ったりと、大きな不利益を被ることにつながります。
富裕層に上がれた人たちは、早い段階で金融リテラシーを身に付けた人たちであることは間違いありません。

人によっては、英語やプログラミングを今から勉強するのはハードルが高いと思います。
ただ、金融リテラシーは普段の生活からアンテナを張っていれば身に付くものも多々あります。
日々、一緒に勉強していきましょう!
3.お金がお金を生む‘’お金の使い方‘’
3-1「しても良い借金」と「してはいけない借金」
借金には、「しても良い借金」と「してはいけない借金」があります。
「しても良い借金」の代表例は、不動産などを購入するときの借金です。
特に会社員であれば、一定程度の会社に一定程度以上勤務していれば、信用力があるため、非常に大きい特権です。
会社員は、良くも悪くも安定してるので、不動産を購入するための借金をすることができる特権を生んでいるんです。
借金することは、必ずしも怖いものではありません。
レバレッジをかけることのリテラシーさえ備わっていれば、借りられるものは借りた方が良い。
富裕層たちも、そう考えて不動産投資をしているんだとか。
一方で、「してはいけない借金」は、暗号通貨や株式などの金融商品を購入するための借金です。
一般的に、株式等は余裕資金で、かつ失っても困らないお金で行うのが鉄則です。
現実的に、投資対象の価値がゼロになってしまう可能性は低いですが、企業の倒産や暗号資産の崩壊の可能性はゼロではないのはご存じの通りだと思います。
不動産投資の場合は、市場の変化があったとしても元利金の返済ができている限り、返済期間中は景気回復を待つことが出来ます。
しかし、これが株式や暗号資産の信用取引(自分が持っているお金以上の取引ができる)の場合、追加で証拠金(損している分の支払い)を入れないと、強制的に売却されてしまい、損失が確定してしまいます。
繰り返しになりますが、それが借金してまで株式投資や暗号通貨に投資をしてはいけない所以。

暗号資産や株式は不動産に比べて値動きが激しい商品です。
値動きが激しいということは、大きく儲かるときもあれば、大きく損失する可能性があります。
大きく儲かれば良いですが、借金した場合、大きく損失した場合でも関係なく返済しないといけないため、余裕資金で行うのがベター。
3-2その買い物は‘’物欲‘’か‘’幸せ‘’か?
著者は、主に「生きていくために必要になる最低限のもの」と「人生の満足度に貢献するもの」にしかお金をかけません。
「生きていくために必要になる最低限のもの」は、趣味に使うものや衣類などです。
服もカジュアルで動きやすいものがメインで、ブランドものに関する価値が相対的に激減し、価格に見合わなくなり、一切購入しなくなりました。
後者の「人生の満足度に貢献するもの」というのは、自分の幸福度が上がることです。
著者の場合、趣味や食事は大切にしているので、それには惜しみなくお金を使うそう。
そうすることで、「自分の幸せのためにお金を使えた」と思えるだけでなく、思いがけない出会いもあります。
大事なことは、自分の単なる物欲を満足させるための消費よりも、継続的に幸福度が得られるものにお金をかけています。
これは、富裕層の人たちも共通していて、買い物をするときはいつもフェアでいたいと思っています。
すべてのモノには適正価格があり、不当に上乗せされた分のお金を支払いたくないという気持ちを持っています。
価格に対してフェアで公正な哲学を持っておくことは意味のある買い物や投資をするうえで必須です。

何を買うにしても、お金を払う前に「その買い物は本当に自分にとって幸せか」を考えて、自分なりの哲学を持つことが大事ですね!
4.稼ぐ人の‘’時間の使い方‘’
4-1時間の使い方を間違える=ハイリスク
この章では、時間がどれだけ大事なものかを紹介します。
時間がどれだけ大事か、本書の中である「交換条件」の例を挙げて問いかけています。
世界有数の富豪である‘’ウォーレン・バフェット‘’氏は、当時の保有純資産約20兆円に加え、名声・地位も持っています。年齢は87歳。
「そんなウォーレン・バフェット氏と残りの人生を交換しますか?」というものです。
ほとんどの人は交換条件には乗らないそうです。
その理由は、富・名声・地位を手に入れても、87歳にはなりたくないからです。
それほど、時間には価値があるということを認識しなければなりません。
‘’時間の使い方を考えないこと‘’と‘’今すぐチャレンジしないこと‘’は歳をとるリスクを全力で受け入れていることに他なりません。
4-2「習慣化」は最強の武器
仕事でもプライベートでも‘’習慣化‘’すると、それは一生の武器になります。
もともと日本人は、‘’計画を立てる‘’ことと‘’学ぶ‘’ことは得意です。
しかし、‘’実行する‘’だけは別で、「お金が貯まってからやる」とか「時間ができたらやろう」等の類はおそらく、実行されることはありません。
習慣化して、とにかく行動に移す。
金融リテラシーを身に付けるために、勉強を始めるときも習慣化するまでが勝負です。
富裕層たちも、その人なりのルーティンを持っていることが多く、そのルーティンを続ける時間を意識的に作っています。
習慣化は、外部要因に邪魔されることなく、自分の道を歩むために必要不可欠なマインドです。
4-3今すぐ24時間の使い方を‘’見える化‘’する
仕事や他のことに追われる毎日を送っている人は少ないでしょう。
「もっと自分の時間が欲しい」と思うなら、なぜ時間がないのか考えなくてはいけません。
一旦立ち止まって、今の自分がどんな風に24時間を過ごしているのか、‘’見える化‘’してみましょう。
そうすると、どんなに忙しくても削れそうな時間が見つかります。
24時間の時間の使い方を1週間分書き出します。
次に、「削れない時間」と「削れる時間」に分類します。
※’’睡眠’’は他の時間や健康に影響を及ぼすため、「削れない時間」としましょう。
あとは削れる時間を見つけ、徹底的に削れるだけ削るだけです。
一般的にSNSやゲームをする時間になるでしょうか。

僕も‘’見える化‘’をして、削った時間に投資の勉強、運動などを取り入れてうまくいきました。
4-4「幸せとは?」「豊かさとは?」の答えを出す
自分にとっての「幸せとは何か?」「豊かさとは何か?」と考えるのは、我々人間の永遠のテーマ。
それらは人によって異なりますが、近年ではFIRE(経済的自立し、早期リタイアする)が流行しています。
FIREにも様々な種類はありますが、完全に社内から孤立するようなFIREはオススメしません。
社会との繋がりが減少してしまうと、孤独感やアイデンティティ喪失を感じる人が多いです。
いずれにしても、社会の連続性からは隔絶されない方が良い。
社会への積極参加は、‘’時間と体を切り売りする行為‘’である必要はなく、社会還元も含め‘’コミュニティの一員として何かに貢献する行為‘’を続けていく。
その方がずっと幸せで豊かな人生を送ることができるかもしれません。

自分が「幸せ」と思うことに時間をかけると、より幸せになるかもしれません。
まとめ
著者は、人が抱える大きな悩みのひとつである、‘’お金の悩み‘’から解放されることを本書で協調しています。
・金融リテラシー
・交渉術
・人間関係
・時間管理
・健康管理
富裕層はこれらを通じて、「富裕層の土台」を形成しています。
本記事では、日頃から忙しいビジネスパーソンでもすぐに実践できる内容をピックアップしたため、「人間関係」の部分には触れませんでしたが、とても参考になることが多かったです。
是非、本書を購入して読んでみてください。